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Amazon「売り伸ばし説明会」(京都)に参加 その1

10月25日(木)にAmazon「売り伸ばし説明会」(京都会場)とやらに参加してきました。

内容は以下の5点。

 

  1. Amazon.co.jpについて」「書籍市場のこれから」
  2. プリントオンデマンド(POD)
  3. e託販売サービス
  4. ベンダーセントラル
  5. Vineプログラム

 

事前にtwitter禁止や写真禁止、録音録画禁止などの注意事項があったのでブログでまとめてみたいと思う。私は京都会場に参加したが、平日午前ということもあってか50人ぐらいの参加。事前に出版者向けにFAXで募集。かつ1社2名までだからこんなものだろうか。

最初はAmazonと言う会社のお話、そして書籍と電子書籍の市場の話。このあたりはたびたびブログやセミナー等で聞かされた話なので面白い話ではなかった。まぁ前座といったところか。

ここから本番。プリント・オン・デマンド。事前に大阪DTPの勉強部屋のえむさんから話は聞いていたので、びっくりはしなかったが魅力的なサービス。うちの会社は少部数出版が多いので、特に紙とオン・デマンドとの併用が出来るといいかなと思った。

話によると、2011年の出荷実績は35,000冊だそう。現在は、週1,200冊ペースで印刷しているそうだ。完全受注サービスになるので常に「在庫あり」が維持できる。通常の書籍との併用も出来るようで、重版時期による在庫切れのリスクなどはなくなる。書籍との併用ではなく、電子書籍との併用が一番メリットがあるんだと強く押してました。電子書籍をあえて紙で読みたいという希望は多いようで、電子書籍先行なのに結局紙(オンデマンド)の方が売れているれもあるようだ。プリント・オン・デマンドのみとしても、通らなかった企画本のテストマーケティングにも使えるのではないかとのこと。プリント・オン・デマンドは、読者側が好きな判型で印刷できるよう。これ知らなかった。

ただしAmazonプリントオン・デマンドは、いろいろ制約があるようで、

  1. タイトル数の制約 年間50タイトル以上!
    (これ聞き間違っていて50点以下だと勘違いしていた… 同僚に指摘されて調べたら気がついた… 新規参入組きつくない?)
  2. 米国税庁への事務手続きを版元側で行う
  3. 初回3タイトルを同時入稿すること
  4. 入稿するデータ、PDFはファイル提出マニュアルに沿った“完全データ”であること。サンプルや色校は出さない。
    (強い… さすが外資… 印刷会社が言いたくても言えないことをさらっと言ってしまう…)
  5. スキャニングサービスを受ける場合は1回100タイトル以上
 上記を満たしてくださいねと。ただそれが難しい場合は、こちらにおわすSAR(ソーシャル・エイド・リサーチ)さんの手を借りてください。と側に控えていたイケメンのお兄ちゃん、いや違うSARさんが登場。
SARさんは、障がい者就労支援の会社を運営しており、その会社も活用しつつアマゾンPODのデータ作成なのどのサポートを行ってくれるそうだ。SARさんを使うことで、タイトル数は1冊から(1、3)、米国税庁への事務手続きも代行(2)、PDF作成もAmazon準拠にしてくれる(4)、スキャニングも1タイトルから(5)と、至れり尽くせりのサービスを有料で行ってくれるそうだ(笑)。う~ん抜け目ない…
説明会終了後に、製本サンプルを見せてもらったが、とてもしっかりしていて見た感じオン・デマンドとはわからない。カバーとか上製本はない?ようだが、サービスとしては成り立ちそう。PDFの入稿マニュアルも説明会後に前で説明されていた渡部さんに名刺交換の際にいただいたが特に問題はない自分で出来そうだ。米国税庁への事務手続きも頑張ればできそう。でも、タイトル数がなぁ… 新規参入組は厳しいでしょう50タイトルって。中小でも厳しいかも。なんとかならんですかねAmazonさん。タイトル数の問題だけでSARさんを利用するってのもなぁ。
長くなったので、「e託販売サービス」「ベンダーセントラル」「Vineプログラム」は次のエントリー(明日以降)で。「Vineプログラム」は正直びっくりした。いいのかこれ。
 
追記:
こんな意見も見つけた。完全同意。
2011-04-26 AmazonのPODは新規参入出版社にとってきつい
(言葉職人のデスクトップから)

関連URL:

2012年10月29日 いかにしてアマゾンでの販売を伸ばすか…
(まいど、日本機関紙出版です。)